レファレンスとリンク
●出版社
秀潤社>「イラストでわかる画像
診断のための脳機能モデル」
●学会
日本放射線科専門医会・医会
●施設(カンファレンス)
済生会前橋病院
(「画
像・病理カンファレンス」:毎月の経験症例から学ぶ、全科の医師・コメディカル・連携診療所医師らが出席する、初診から病理結果までがディスカッ
ションできる、敷居が低くレベルが高いカンファレンス。30年以上の歴史がある、おそらく群馬で最も古い画像カンファレンスです。)
群馬大学医学部付属病院 核医学・画像診療部
(「群馬画像診断カンファレンス」:県内の画像診断医が集まる、専門的・教育的なカンファレンスです。)
高崎中央病院
(「頭部CT検討会」:理学療法士も加わりディスカッションしながら頭部CTを検討する会で、多くのcommon
diseaseの蓄積があります。)
●主な参考文献とHP
半田
肇 監訳:神経局在診断.文光堂,2003
(教科書)
伊
藤 隆:解剖学講義 第1版.南山堂,1984
(教科書)
竹内一夫:標準脳神経外科学 第4版, 医学書院, 1987
(白いビニールの表紙の、古い版の教科書です。新しい版よりも機能・回路・解剖についての記載が詳しいと思
います。)
沢野
十蔵 訳:ラングマン人体発生学-正常と異常 第6版.医歯薬出版株式会社,1991
(教科書)
真
柳佳昭 訳:脳の機能解剖と画像診断 第1版.医学書院,2008
Klinische Neuroantomie und kranielle Bilddiagnostik 3rd original German
language editio, 2003
(画像診断に用いる断層像を用いて回路を解説している大型本です。)
高木
康行,厚東篤生,海老原進一郎:脳卒中ビジュアルテキスト 第2版.医学書院,1997
(脳血管障害全般についての本ですが、全般の割に内容が専門的(脳神経外科医向け)だと思います。)
山
口昂一 編著:脳CT読影と診断のテキスト 第1版.秀潤社,1996
(特に動脈の解剖について詳しく、美しい写真が多数あります。)
画像
診断 Vol.16 No.8. 秀潤社,1996
(特集:脳のMRI正常解剖。)
画像
診断 Vol.29 No.5. 秀潤社,2009
(特集:エキスパートが伝授する!読影に役立つ中枢神経解剖。画像診断関係の本で初めて画像上で視床の亜核の位置について解説しているものだと思いま
す。)
岩
堀修明:図解・感覚器の進化 原始動物からヒトへ 水中から陸上へ.講談社,2011
(一般書(ブルーバックス)です。中枢神経の進化についてのヒントが多いです。)
東田
俊彦 ほか:国試内科学 3
第2版.医学評論社,1990
(医学生の国家試験対策用参考書。)
京都大学ホー
ムページ
(ナメクジ男と関連があります。)
Nature
Volume 453 Number 7198 pp957-1142 19 June 2008
(上記の京都大学の研究が発表された雑誌「ネイチャー」のページです。この論文に掲載されている写真が、この号の表紙になっています。)
●その他の参考文献とHP
錐
体路徴候 ヒロの日記
(作業療法士の方の個人サイトです。「錐体路徴候」や、「上位ニューロン」という語のあいまいさについて指摘されています。)
ナメクジウオが脊椎動物の祖先:キーワード
の泉 2008/6/20
(上記の京都大学がネイチャーに発表した内容について報じたニュースです。amphioxusには他にlanceletという呼び名があるそうで
す。)
中京大チーム:ピアノの
得意、不得意…脳の動きで判別可能 - 科学ニュース保存
(本書のコラムの中で、ネコが上手にピアノを弾けない理由あるいはヒトが上手にピアノを弾ける理由を書いていますが、それに関連した研究成果のニュースで
す。)
The
Journal of Neuroscience, 6 July
2011, 31(27): 9819-9823
(上記のニュースで報じている中京大の研究が発表された雑誌のページです。)
水
波 誠:微小脳と巨大脳−自然は多彩な脳を生み出した 2009/6
(昆虫の脳と哺乳類の脳を比較し、昆虫の脳がヒトの脳と並んで非常に精巧な成り立ちであることを論じています。この中で、「動物の神経系は外界から受容し
た感覚情報を処理し行動に結びつけるための器管」で、「感覚ニューロンと運動ニューロンを介在するニューロンが密集して統合機能を果たすのが中枢神経」と
しており、本書で紹介している「機能モデルができるまで」の考え方とよく合致しています。)
NHK出版|
ブレイン・ルール 12のルール
(「配線」、「統合」といった、本書と共通の用語を使って脳の性質を説明しています。とくに、匂いに記憶をよびもどす独特の力があるのは、回路が視床を迂
回して(視床を通らず)直接扁桃体などの感情と関連の深い場所へ到達するから、と推察し、知覚の回路のうち嗅神経(I)だけが唯一視床を通らない現象を解
釈しています。)
鶏の脳の解剖|はし
3の独り言2009/6
(高校理科の先生によるブログで、「鶏頭の水煮」の缶詰(犬が喜んで食べるとのこと)を利用して、脳の解剖を指導されています。ヒトの脳に比べて作りが単
純なので、脳の基本的な構造を理解するのに役立つそうです。
高校生物:
脳の進化
(高校生に生物を教える立場から、脳の解剖全般に網羅的に書かれています。この中の図で、ヒキガエル、ウサギ、ヒトの脳の、嗅神経が終脳から出る位置を比
べることができ、本書で説明している「身体の中で最も頭側にあるのは鼻である」ことが妥当であることがわかります。)
生物史から、自然の
摂理を読み解く 脳の進化と活用、その可能性を探る〜脳の進化は何で測るか〜2010/10
(ナメクジウオの解剖が記載されています。ウニ・ヒトデからナメクジウオへの脳の進化は、素早く動き回ること(=能率よくエサをとること)に必要なこと、
としています。ナメクジウオに近いホヤでは、動き回る幼生では神経管があるが固着して成体になると神経管が消失することから、神経管は動き回るために必要
なもの、としています。)
生物史から、自然の
摂理を読み解く 脳を進化させた顎2008/5
(脊椎動物のように脳が巨大化したことには顎があることが重要な役割を果たすことを指摘しています。動き回ることと同様に能率よくエサをとることを意味す
ると思います。本書では、ヒトの祖先にあたる生き物は水底にいて、重力に適応してエサをとるために地球側に出力の機能ができたこと、大きくなった脳は地球
側にエサをとるための顔のスペースをあけておかなければならないためその反対側に発達したことを説明していますが、同じ考え方です。本書のPart
III では、原始的な動物の例としていわゆる魚ではなくサメを描きましたが、それは大きな顎が地球側にあることが特徴的なため取り上げたものです。)
生命の起源2011/7
(宇宙が誕生し、地球が誕生し、生命が誕生し、進化する様子をアニメで表現しています(かなり早送りしないと生命が誕生しません)。生命を遡ると宇宙にた
どりつくということは、脳の機能や解剖を、宇宙を説明するのと同じような論理(または物理)で説明するのもよいのではないかと解釈しました。)
脊
索動物 - Wikipedia
(脊椎動物の源流にあたる原索動物およびその中の頭索動物・尾索動物の位置づけが記載されています。)
脊椎動物の祖先、ピカイアとヒド
ラ - ジオン公国に栄光あれ - Yahoo!ブログ
(ピカイアの模型の写真が載っています。)
徒然なるままに 生命
の誕生と40億年の進化2011/9
(「科学・社会的随筆」だそうです。徒然とは思えない丁寧にまとまった生命誕生と進化についての解説あるいは随筆です。カンブリア紀の動物たちを記した
グールドの「ワンダフル・ライフ」などの本や、そこに出てくるピカイアやハルキゲニアなどのイラストも紹介されています。)
ピ
カイア - Wikipedia
(現在ではカンブリア紀にいた脊索動物(脊椎動物ではなく頭索動物)のひとつとされていますが、人類の祖先と考えられていた時期もあったそうで、今でもそ
のように紹介されていることがあります。ナメクジウオの幼生に似ているそうです。かわいいです。)
ミ
ロクンミンギア - Wikipedia
(1999年に化石が発見された、カンブリア紀初期にいた脊椎動物(無顎上綱つまりヤツメウナギ的な)で、カンブリア紀にはすでに脊椎動物がいたことを証
明する生き物だそうです。化石が不完全なため想像図もあいまいです。)
ハ
ルキゲニア - Wikipedia
(カンブリア紀の生物の代表的なもののひとつで、1977年に発表されたが、後にその当時の復元図が上下さかさまだったことが分かったという話が有名なの
だそうです。しかし、最初の復元図での説明が、「背側にある触手でエサをとって口に運んでいた」、となっているのは、地球(重力)側にエサがあり、エサの
側に顔があるとする本書の考え方と正反対で、誤りであったのは当然に思えます。)
宇佐美義之:カンブリア爆発の謎 チェンジャンモンスターが残した進化の足跡, 技術評論社, 2008
(グールドが「ワンダフル・ライフ」で示している、カンブリア紀に生物の進化が爆発的に起こった、とする考えに対し、進化はその前から少しずつ起こってい
て、それは特殊なことではなくそれ以降の進化のしくみと共通する現象ではないか、という、物理学的(広い範囲で成立する法則を追求する)な視点で進化を説
明しています。最終章(頁数はわずかですが)では、進化が「繰り返し」と「変形」によりおこるもので、ヒトの脳も同様である点を指摘しています。本書では
解剖モデルを、脳幹から始めて脊髄・間脳・終脳へと繰り返し発生させた後、終脳を膨らませて変形していますが、それが生物の進化と同じ原理で起こる物理学
的に自然な考え方だと思われます。著者は物理学者で、とくにアノマロカリスのひれの進化を調べ、水のもつ物理的な性質によって速く能率よく泳げるひれの大
きさが決まり、実際に化石で発見されている結果と合致し、理論が正しいことを述べており、大変興味深いです。)
インターネット自然史博物館 2006
(上記の本の著者のサイトで、3Dゲームのようなバーチャル博物館です。コンピューターの中に人工生命を作って進化させる研究も行っていたそうなので、そ
れで3Dゲーム風なサイトが作れたのだと思われます。)
伊賀総一郎ほか 訳, D.A.ノーマン著:複雑さと共に暮らす デザインの挑戦,
新曜社, 2011
(著者は認知科学者で、アップルやヒューレットパッカードでヒューマンインターフェースの開発にもかかわったそうで、以前は単純さ(複雑でないこと)がよ
いことだという考え方だったが、長い時間を経て、あるいは最近のテクノロジーの進歩と人との関わりを研究して、複雑さが悪いのではなく、わかりにくさが悪
いのだという結論にいたったようです。複雑なものをわかりやすくするためには、適切な概念モデル(再概念化(違った角度から見る)、構造があること、モ
ジュールに分けられること、論理があること)が必要だとしています。また、概念モデルは人の心の中にあるフィクションである、適切な概念モデルにより複雑
なことが説明でき、理解できる、としています。本書が実践していることを、認知科学あるいは社会学の立場から説明されているように思われます。)
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