回路の概略

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回路の概略

 

    関節荷重覚は、地上で姿勢を保つために必要な入力情報のうち、知覚に属するものである。教科書では位置覚や圧覚と呼ばれているものに相当する。
≪表 知覚のグループ分け≫
一般に、意識される深部知覚に分類されている。意識されるので、知覚である。深部であるが、固有ではない。つまり、身体の内部の情報(これを伝えるのが固有)ではなく、外部の情報(重力)を伝えるので非固有である。深部や固有という用語には混乱や混同がある。そこで、外部(重力場)から重力がかかっていることを関節などが知覚するという意味で関節加重覚と名付けた。
●固有か非固有か

 

    関節荷重覚は、結果的に姿勢を保つことに使われる情報であるため平衡機能と混同されやすい。関節荷重覚は温痛覚と同様の知覚である。温痛覚と平衡を混同する人はおそらくいない。
≪図 姿勢を保つために必要な情報なので混同されやすい≫

 

    関節荷重覚の回路の始点は、脊髄外にあるR脊髄神経節、中継点は、延髄にあるR 楔状束核+薄束核と、L視床、終点はL大脳半球知覚野(#3・1・2)である。交叉レベルは脳幹(延髄)である。
≪図 関節荷重覚の回路≫
●「後索核」が指すもの

 
















    温痛覚の回路と異なる点は、中継点が、R脊髄後角でなく、延髄後索にあるR楔状束核+薄束核である点、その結果、交叉レベルが、脊髄でなく脳幹である点である。
≪図 温痛覚の回路と関節加重覚の回路≫

 

    R脊髄神経節から入った回路は、脊髄(R)の後索(入力系なので中枢神経の背側を通る)を上行し、R脳幹(延髄)の楔状束核+薄束核で中継する。
●後索の病変

 

    中継後、このレベルで交叉する。交叉後、L脳幹内をL視床(入力系なので視床後半部)へ到達する。この、交叉した上行する部分が通る構造をL内側毛帯という。したがってL内側毛帯に病変があると、R半身の関節荷重覚の障害が生じる。
≪図 交叉「後」上行部分が内側毛帯≫

 

    L視床においては、入力系なので視床後半部で中継する。

 

    終点は温痛覚と同様にL終脳(大脳皮質知覚野(#3・1・2))である。L大脳皮質知覚野(#3・1・2)は、入力系なので中心溝より背側にある。頭頂葉中心後回にあたる。

 

    Romberg徴候陽性とは、関節荷重覚が障害されていることを示す、知覚障害の徴候である。平衡機能障害の徴候ではない。結果的に立位を保てるかどうかで表現されるためにここでも平衡機能障害と混同されやすい。
●失調について(前出)

 

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