●赤道と北極
大脳半球を地球の北半球に例える。最も頭側の領域(前後を分ける線と左右を分ける線の交点)が北極に、冠状断や矢状断で北極から最も離れた領域が赤道に相当する。身体の頭と尾(具体的には鼻と生殖器)との間に上肢・下肢ができたのと対応して大脳半球の赤道と北極との間の終脳が湧き出るように成長した。ヒトではこの成長が著しいため、赤道・北極はいずれもめくれ込んで外から見えなくなっている。このめくれこんだ#4の上に対応する身体の部分を描いたものが有名なPenfieldの冠状断の図で、それを立体的に現わした図があの独特な姿のPenfieldの小人である。これらの図は衝撃的で面白いが覚えるのには不向きなので、本書の図では頭・上肢・下肢・尾を帯状の矢印に置き換えて球面上に配した。