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□ 脳の機能・回路・解剖の関連を機能で分類する以上、機能の数は決まっているはずである。脳の機能は大きく分けて5つのカテゴリー、細かく分けて10ある。
≪図脳の機能は大きく分けて5つのカテゴリー≫
≪図 脳の機能は細かく分けて10≫
□ 機能の5つのカテゴリーは、@賦活、A入力、B出力、C反射、D統合である。
≪図 機能の5つのカテゴリー≫
これらは、潜在的に多機能のひとつの機能が、分化した結果と捉えると理解しやすい。
□ はじめ、機能は混沌としたひとつしかなかった。
≪図 はじめ機能は混とんとしたひとつだった≫
まず必要な分化は、外界とのコンタクトをとるための、入力と出力であった。
□ 入力と出力の機能は同時に分化した。この瞬間、中枢神経の解剖に背側(入力担当)と腹側(出力担当)ができた
≪図 まず入力と出力ができた≫。
●なぜ背側が入力か
□ はじめにあった多能性の機能は、入力・出力を賦活する役目をもつことになった。ここまでで、賦活・入力・出力の、3つの機能ができた≪図 賦活・入力・出力ができた≫。
□ しかしこのままでは外界からの入力と、外界への出力との間に、何の関連もない状態である。外界からの入力に対応して適切な出力をするためには、中枢神経内で、入力と出力をつなぐ必要がある。
□
入力と出力をつなぐには、反射的につなぐやり方と、意図を加えてつなぐやり方の2通りがある。これらがそれぞれ、反射と統合の機能に分化した。この瞬間、中枢神経の解剖に尾側(反射担当)と頭側(統合担当)ができた
≪図 入力と出力との間に反射と統合ができた≫。
□ 入力・出力の機能を賦活していた機能は、反射・統合に対しても賦活する役目をもつ。以上で、賦活・入力・出力・反射・統合の、5つの機能のカテゴリーができた。
≪図 機能の5つのカテゴリー≫
□ ヒトの脳に、この5つの機能のカテゴリーを対応させると、@賦活=意識、A入力=知覚、B出力=運動、C反射=平衡、D統合=高次脳機能、となる。
≪図 カテゴリーに対応した脳の機能≫
□ さらに、機能と回路が1対1の対応を保つよう考慮して必要最低限に分類すると10に分けられる。
≪図 脳の10の機能≫
●10の機能に分ける
□ 意識はこれ以上分けられない。知覚は、温痛覚・関節荷重覚の2つに、運動は、運動促進・運動抑制・筋緊張維持・協調運動の4つに分けられる。平衡はこれ以上分けられない。高次脳機能は、認識・行動の2つに分けられる。このようにして、脳の機能は、5つのカテゴリー、10の機能に分類でき、10までしかない。
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